転職回数が多いエンジニアの職務経歴書の書き方
IT転職の履歴書・職務経歴書の書き方ガイド
転職回数が多いエンジニアの職務経歴書の書き方
転職回数が多いエンジニアの場合、職務経歴書の書き方に悩むことは少なくありません。採用担当者は平均180件の応募書類を確認し、各履歴書に5秒しか目を通さないという統計データがあります。この限られた時間の中で、転職回数の多さをマイナスに捉えられることなく、自身のスキルと経験を効果的にアピールするためには、戦略的な職務経歴書の作成が不可欠です。本記事では、転職回数が多いエンジニアが書類選考を突破するための実践的な書き方を詳しく解説します。
転職回数が多い場合の職務経歴書フォーマット選び
職務経歴書のフォーマットには主に「編年体式」「逆編年体式」「キャリア式」の3種類がありますが、転職回数が多いエンジニアにとって最も効果的なのは「キャリア式」と「逆編年体式」です。

キャリア式フォーマットの活用
転職回数が3回以上で異業種や異なるプロジェクトが多い場合は、キャリア式フォーマットを選択すると効果的です。キャリア式では、時系列ではなく「Webアプリケーション開発」「インフラ構築」「プロジェクトマネジメント」など、過去に経験した業務や役割ごとに分類して経歴を記載します。このフォーマットを使用することで、転職回数の多さが目立たなくなり、スキルと実績を中心にアピールできます。
フォーマット種類 | 特徴 | 転職回数が多い場合の適性 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|
編年体式 | 時系列順に記載 | 低(転職回数が目立つ) | ★☆☆ |
逆編年体式 | 最新から時系列順 | 中(直近実績重視) | ★★☆ |
キャリア式 | 業務・役割別に分類 | 高(スキル重視) | ★★★ |
逆編年体式で直近の実績を強調
最新の職歴を強くアピールしたい場合は、「逆編年体式」を選びましょう。これは最新の経歴から順に記載する形式で、直近の実績を詳しく記載し、古い経歴は簡潔にまとめることで、転職回数の多さをカバーしながら最新のスキルセットをアピールできます。特に最近の転職で大きな成果を上げた場合や、応募企業が求めるスキルを直近の職歴で習得した場合に効果的です。
職務要約(職務概要)の戦略的な書き方
職務経歴書の冒頭には、職務要約(職務概要)を入れると採用担当者が一目で概要をつかめます。転職回数が多い場合は、この職務要約にキャリアの流れや転職を重ねた意図を入れることで、前提を理解してもらいやすくなるでしょう。

効果的な職務要約の構成要素
キャリアの一貫性を示す:転職回数が多くても、「フロントエンド技術の専門性を高めるため」「より規模の大きなプロジェクトを経験するため」など、明確なキャリア目標に基づいて転職していることを示しましょう。
主要なスキルセットの明示:使用できるプログラミング言語、フレームワーク、開発環境などを具体的に列挙します。例:「Java、Python、AWSを活用したWebアプリケーション開発に7年従事」
定量的な実績の記載:プロジェクト規模、チーム人数、担当した開発フェーズなどを数値で示します。例:「10名規模のチームリーダーとして5つのプロジェクトを成功裏に完遂」
応募企業への適合性:応募企業が求めるスキルや経験に直結する要素を優先的に記載します。詳しくはIT転職の履歴書・職務経歴書の書き方ガイドもご参照ください。
転職回数をカバーする実績とスキルのアピール方法
転職回数が多い場合でも、具体的な実績や成果を数値で示すことで短期間での貢献をアピールすることが可能です。採用担当者が知りたいのは、「短い期間にあなたが何を成し遂げたのか」という点です。

実績記載のPOINT表
以下の表は、実績を効果的に記載するための具体的なポイントをまとめたものです。
記載項目 | 具体的な書き方の例 | NG例 |
|---|---|---|
プロジェクト規模 | 「5億円規模のECサイト刷新プロジェクト」 | 「大規模プロジェクト」 |
担当範囲 | 「フロントエンド開発全般(React/TypeScript)」 | 「開発業務」 |
成果・貢献 | 「パフォーマンス改善により読込速度を40%向上」 | 「システム改善に貢献」 |
チーム体制 | 「8名のチームでスクラムマスターを担当」 | 「チームで開発」 |
期間 | 「2022年4月~2023年3月(1年間)」 | 「約1年」 |
在籍期間が短い職歴の扱い方
在籍期間が6ヶ月未満など極端に短い職歴がある場合、月を省略して年号のみを記載することで短期在籍を目立たなくする工夫も有効です。ただし、経歴詐称を疑われないよう、経歴自体は省略せず、経歴の詳細説明を簡略化するなどして調整しましょう。
応募企業に合わせたカスタマイズの重要性
職務経歴書は3枚以内に収めることで採用担当者の負担を軽減できます。転職回数が多い場合は、過去の経歴をまんべんなく記載すると情報量が増えすぎて採用担当者が負担に感じます。そのため、募集要項を読み込んで応募企業が求める人物像を確認し、マッチする経験・スキルを中心にまとめるようにしましょう。
企業タイプ別のカスタマイズ戦略
Web系企業への応募:モダンな開発環境の経験(React、Vue.js、AWSなど)やアジャイル開発の実績を強調します。IT企業の種類と選び方を参考に、企業の特性を理解しましょう。
SIer企業への応募:大規模システム開発の経験、ウォーターフォール開発の実績、上流工程の経験を重点的に記載します。
スタートアップ企業への応募:幅広い技術スタックの経験、フルスタック開発の実績、短期間での立ち上げ経験をアピールします。
事業会社の[社内SE](https://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=4AX6CB+4NAVB6+3IZO+I4NDE):業務理解力、社内調整力、長期的な保守運用の経験を強調します。SE(システムエンジニア)転職の完全ガイドも併せてご覧ください。
転職理由の一貫性を示すストーリー作り
転職回数が多く在籍期間が短いと、採用担当者は「入社してもまたすぐに転職してしまうのではないか」「忍耐力に欠けるのではないか」などと、定着性を懸念します。この懸念を払拭するためには、転職理由に一貫性を感じられる内容を意識することで、キャリア観や計画性を伝えられるでしょう。
一貫性のあるストーリーの作り方
技術スキルの深化:「Webアプリケーション開発のフロントエンド技術を極めるため、React専門の開発会社、次にVue.jsとReactの両方を扱うプロジェクト、そして現在はフロントエンドアーキテクトとして設計も担当」というように、一貫したスキルアップの軌跡を示します。
プロジェクト規模の拡大:「5名チームでの開発から始まり、10名規模のチームリーダー、そして現在は30名規模のプロジェクトマネージャーとして経験を積んできた」というように、段階的な成長を示します。
業界ドメイン知識の蓄積:「金融業界のシステム開発に特化し、証券会社、銀行、保険会社と異なる金融領域を経験することで幅広い金融ドメイン知識を習得」というように、専門性の深化を示します。
面接での説明準備も含めた総合戦略
職務経歴書は書類選考を通過するための第一歩ですが、面接で転職理由を問われることは避けられません。IT転職の面接対策完全マニュアルを参考に、職務経歴書の内容と面接での説明の一貫性を保つことが重要です。
面接で転職理由を説明する際のポイント
ポジティブな表現を使う:「前職での不満」ではなく「新しい技術への挑戦」「より大きな責任を担いたい」など前向きな理由を述べます。
具体的なエピソードを用意:「前職では限られた技術スタックしか使えなかったため、転職先ではAWSやDockerを活用したモダンな開発環境でスキルアップできた」など、転職による具体的な成長を示します。
次の転職では長期的に働く意思を示す:「これまでの転職で幅広い経験を積んできたため、今回は腰を据えて長期的にキャリアを築きたい」という意思を明確に伝えます。
さらに詳しい面接対策は、IT転職エージェント徹底比較を通じてプロのアドバイスを受けることも検討しましょう。転職エージェントは職務経歴書の添削や面接対策のサポートを提供しています。
まとめ:転職回数を強みに変える職務経歴書作成のコツ
転職回数が多いことは必ずしもマイナスではありません。適切なフォーマット選択、戦略的な職務要約の作成、具体的な実績のアピール、一貫性のあるキャリアストーリーの構築により、転職回数の多さを「幅広い経験」「適応力の高さ」「継続的な成長意欲」という強みに転換することができます。
本記事で紹介したテクニックを活用し、あなたの豊富な経験を最大限にアピールできる職務経歴書を作成してください。また、ITエンジニアのキャリアパス設計ガイドも参考にしながら、長期的なキャリア戦略を立てることで、次の転職を最後の転職にすることができるでしょう。



