IT転職のカバーレター(送付状)の書き方
IT転職の履歴書・職務経歴書の書き方ガイド
IT転職のカバーレター(送付状)の書き方
IT業界への転職活動において、カバーレター(送付状)は採用担当者が最初に目にする重要な書類です。調査によると、94%の採用担当者がカバーレターを面接候補者の選定において重要と考えており、60%が提出を必須としています。本記事では、IT転職における効果的なカバーレターの書き方を徹底解説します。
カバーレター(送付状)とは何か
カバーレターとは、履歴書や職務経歴書を企業に送付する際に添える挨拶状のことです。英語では「Cover Letter」と呼ばれ、日本では「送付状」「添え状」とも言われます。
カバーレターの目的と重要性
カバーレターには以下の重要な役割があります:
- ビジネスマナーの証明:書類送付の礼儀として、社会人としての基本マナーを示す
- 第一印象の形成:採用担当者が最初に読む文書として、応募者の印象を決定づける
- 書類内容の案内:同封書類の種類と枚数を明確に伝える
- 応募意思の表明:企業への関心と入社意欲を簡潔に示す
興味深いことに、49%の採用担当者が、弱い候補者でも優れたカバーレターがあれば面接に呼ぶ意思があると回答しています。一方で、18%は弱いカバーレターが優秀な候補者の評価を下げることもあると認めており、カバーレターの質が選考結果に大きく影響することがわかります。
参考:Resume Genius - Cover Letter Statistics
IT業界におけるカバーレターの特徴
IT業界では、他の業界と比較していくつかの特徴的な慣習があります。
手書き不要・PC作成が標準
IT業界を中心に、職務経歴書と送付状は「手書きする」という風潮はほとんどありません。WordやGoogle Docsなどを使用したPC作成が標準となっています。これは業界全体が効率性とデジタル化を重視している表れでもあります。
技術スキルの簡潔な言及
IT転職では、カバーレター内で応募ポジションに関連する技術スキルや経験を簡潔に触れることが効果的です。ただし、詳細は職務経歴書に記載するため、カバーレターでは1〜2行程度の簡潔な言及に留めます。
IT転職エージェントを利用する場合、エージェントが推薦状を作成してくれることが多いため、カバーレターの重要度は若干下がります。しかし、直接応募や企業の採用サイトからの応募では、カバーレターが必須となるケースが多いため、作成方法を習得しておくことが重要です。
カバーレターの基本フォーマットと構成
効果的なカバーレターには、明確な構造と適切なフォーマットが必要です。
基本フォーマット
項目 | 詳細 | 重要度 |
|---|---|---|
用紙サイズ | A4サイズ1枚 | 必須 |
作成方法 | Word・Google Docs等のPC作成 | 必須 |
フォント | 明朝体またはゴシック体 | 推奨 |
文字サイズ | 10.5〜12pt(本文) | 推奨 |
余白 | 上下左右25〜30mm | 推奨 |
行間 | 1.5〜2.0行 | 推奨 |
構成要素(上から順に)
- 日付:書類作成日または送付日を右上に記載
- 宛先:企業名・部署名・担当者名(「御中」または「様」を使用)
- 差出人情報:自分の氏名・住所・電話番号・メールアドレス
- 件名:「応募書類の送付について」など簡潔に
- 本文:挨拶・応募の経緯・同封書類の案内・結びの挨拶
- 記書き:同封書類の種類と枚数を箇条書き
- 以上:記書きの終了を示す
この構成は72%の採用担当者が重視する「カスタマイズ」の基盤となります。基本フォーマットを守りつつ、企業や職種に合わせて内容を調整することが、効果的なカバーレター作成の鍵となります。
カバーレターの書き方:各項目の詳細
それでは、カバーレターの各項目について具体的な書き方を見ていきましょう。

日付の書き方
書類作成日または郵送日を右上に記載します。西暦・和暦どちらでも構いませんが、履歴書と統一することが重要です。
宛先の書き方
企業名・部署名・担当者名を正確に記載します。担当者名が不明な場合は「採用ご担当者様」とします。
重要な注意点:
- 企業名は省略せず正式名称で記載(「(株)」ではなく「株式会社」)
- 「御中」と「様」は併用しない
- 部署宛ては「御中」、個人宛ては「様」
差出人情報の書き方
自分の住所・氏名・連絡先を左下に記載します。
本文の書き方
本文は簡潔明瞭に、以下の流れで構成します:
- 時候の挨拶:「拝啓 貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」
- 応募の経緯:求人を知ったきっかけと応募の意思を1〜2文で
- 簡潔な自己PR:応募ポジションに関連する経験・スキルを1〜2文で
- 同封書類の案内:「応募書類を下記の通りお送りいたします」
- 選考依頼:「ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます」
- 結びの挨拶:「敬具」
注意点:本文は200〜300字程度に抑え、過剰な自己PRは避けます。詳細な経歴は職務経歴書に記載するため、カバーレターでは簡潔さを重視します。
58%の採用担当者が誤字脱字のある書類の候補者を除外すると回答しているため、必ず複数回の校正を行いましょう。
記書きの書き方
同封書類を箇条書きで明記します。中央揃えで「記」と書き、その下に箇条書きで書類を列挙し、最後に右下に「以上」と記載します。
カバーレター作成のポイントとコツ
効果的なカバーレターを作成するための実践的なポイントをご紹介します。

企業・職種に合わせたカスタマイズ
調査によると、72%の採用担当者がカスタマイズを重要と考えています。特に中規模〜大規模企業では、カスタマイズを「非常に重要」と考える割合が2倍高くなっています。
カスタマイズのポイント:
- 企業の事業内容や理念に言及する
- 応募職種で求められるスキルに触れる
- 企業が抱える課題への貢献意欲を示す
導入部分に注力する
41%の採用担当者が、カバーレターの導入部分が最もインパクトがあると回答しています。最初の数行で採用担当者の関心を引くことが重要です。
効果的な導入例:
- 企業の最近のニュースやプロジェクトへの関心を示す
- 応募ポジションへの明確な意欲を表明する
- 自身の強みと企業ニーズの整合性を簡潔に示す
適切な長さを守る
カバーレターは400語(日本語で約600〜800字)程度が理想的です。A4用紙1枚に収まる分量を目安とし、簡潔さを重視します。
PDFで提出する
メール送付の場合、特に指定がない限りPDF形式での提出が推奨されます。PDFは:
- レイアウトが崩れない
- どの環境でも同じ見た目で表示される
- 編集不可のため信頼性が高い
IT業界の面接対策においても、書類提出時の適切なファイル形式使用は、IT リテラシーの証明となります。
カバーレター作成時の注意点とNG例
効果的なカバーレターを作成するには、避けるべきポイントも理解しておく必要があります。

やってはいけないこと
NG項目 | 理由 | 対策 |
|---|---|---|
過剰な自己PR | カバーレターの本来の目的から逸脱 | 1〜2文程度の簡潔な言及に留める |
誤字・脱字 | 58%の採用担当者が除外の理由とする | 複数回の校正と第三者チェック |
テンプレートの使い回し | 72%が重視するカスタマイズ不足 | 企業ごとに内容を調整 |
2枚以上の長文 | 採用担当者の負担増加 | A4用紙1枚に収める |
手書きの使用 | IT業界では非効率と見られる可能性 | PC作成を基本とする |
フォント装飾過多 | 読みにくさと稚拙な印象 | シンプルなフォーマットを維持 |
特にIT転職で注意すべき点
技術用語の使用過多:カバーレターは人事担当者が最初に読むため、専門的すぎる技術用語は避け、わかりやすい表現を心がけます。
GitHub・ポートフォリオへの過度な誘導:カバーレターで長々とURLを羅列するのではなく、職務経歴書で適切に紹介することが推奨されます。
謙遜しすぎない:日本的な謙遜表現は適度に使用しますが、特にグローバル企業や外資系IT企業では、自信を持った適度なアピールが評価されます。
SE(システムエンジニア)への転職や未経験からのIT転職の場合でも、基本的なビジネスマナーとしてカバーレターの適切な作成は必須です。
メール送付時のカバーレター
近年、応募書類をメールで送付するケースが増えています。メール送付時のカバーレターには、郵送時とは異なるポイントがあります。

メール本文の書き方
メール本文自体がカバーレターの役割を果たします。以下の構成で作成します:
- 件名:「【応募書類送付】○○職応募の件(氏名)」のように明確に
- 本文冒頭:宛先を明記
- 挨拶と応募意思:簡潔に
- 添付ファイルの案内:ファイル名とファイル形式を明記
- 署名:連絡先を含む完全な署名
メール送付時の注意点
- ファイル名の工夫:「履歴書_山田太郎.pdf」のように、内容と氏名がわかる名前に
- ファイルサイズ:合計3MB以下を目安に(画像の圧縮等で調整)
- 送信時間帯:営業時間内(特に午前中)の送信が望ましい
- セキュリティ:パスワード付きZIPは避け、PDFでの直接送付が現在の主流
別途送付状を添付すべきか
メール本文がカバーレターの役割を果たすため、基本的には別途送付状PDFを添付する必要はありません。ただし、企業から「送付状を含めた書類一式」と指定された場合は、従来型の送付状PDFも添付します。
IT転職サイト経由の応募では、サイト内フォーマットに従うため、カバーレターが不要な場合もあります。各サービスのガイドラインに従いましょう。
まとめ:効果的なカバーレターで転職成功率を高める
IT転職におけるカバーレター(送付状)は、採用担当者への第一印象を決定づける重要な書類です。本記事のポイントを再確認しましょう:
カバーレターの基本:
- 94%の採用担当者が重要視する必須書類
- A4サイズ1枚、PC作成が基本
- 簡潔明瞭で、過剰な自己PRは避ける
作成のポイント:
- 企業・職種に合わせたカスタマイズ(72%が重視)
- 導入部分に注力(41%が最重要と評価)
- 誤字脱字の徹底チェック(58%が除外理由とする)
IT業界特有の慣習:
- 手書き不要、Wordやドキュメント作成ツールでOK
- メール送付時は本文がカバーレター役割を果たす
- 技術用語は適度に、人事担当者にもわかりやすく
カバーレターは、IT業界への転職における最初の関門です。丁寧に作成することで、書類選考通過率を大きく向上させることができます。年代別の転職戦略を踏まえつつ、自身の経験と企業ニーズをマッチングさせた効果的なカバーレターを作成しましょう。
49%の採用担当者が、優れたカバーレターがあれば弱い候補者でも面接に呼ぶと回答している事実は、カバーレターの重要性を如実に物語っています。本記事を参考に、あなたのIT転職成功につながるカバーレターを作成してください。
参考リンク:



