フリーランスからの正社員IT転職:経歴の書き方
IT転職の履歴書・職務経歴書の書き方ガイド
フリーランスからの正社員IT転職:経歴の書き方
フリーランスエンジニアとして活動してきた経験は、正社員への転職において大きな強みとなります。しかし、その経験を効果的に伝えるためには、履歴書や職務経歴書の書き方に工夫が必要です。本記事では、フリーランスから正社員へのIT転職を成功させるための経歴の書き方について、具体的なポイントと実践的なテクニックを解説します。
フリーランスとしての活動も立派な職歴の1つであり、転職時には十分なアピールポイントとなります。採用担当者に自分の価値を正しく伝え、理想的なキャリアチェンジを実現しましょう。
フリーランス経験を職務経歴書に記載する基本構成
フリーランスエンジニアの職務経歴書は、正社員とは異なる書き方が求められます。まず、職務経歴書の基本構成を理解し、自分の経験を効果的に整理することが重要です。
職務経歴書には従事期間、プロジェクト規模、担当業務を簡潔にまとめることが重要です。各プロジェクトについて、期間(何年何月〜何年何月)、クライアント企業の業種や規模、開発したシステムの概要、自分が担当した役割と使用した技術スタックを明確に記載します。
例えば、「2022年4月〜2023年3月:大手EC企業向けモバイルアプリ開発(React Native、TypeScript)、バックエンドAPI設計・実装担当、チーム規模5名」のように具体的に書くことで、採用担当者が業務内容をイメージしやすくなります。
複数のプロジェクトがある場合は、時系列順に並べるか、または応募先企業の求める技術・経験に合わせて重要度順に配置する方法もあります。特にIT転職の履歴書・職務経歴書の書き方ガイドを参考にすると、業界標準のフォーマットを理解できます。
成果を数値で具体的にアピールする方法
採用担当者が最も知りたいのは、「あなたがどのような成果を出せるエンジニアなのか」という点です。フリーランスとしての実績を数値で示すことで、即戦力としてのアピールが可能になります。

成果を数値化する際には、以下のような指標を活用します。開発したシステムのユーザー数やアクセス数、パフォーマンス改善率(ページ読み込み速度を40%向上など)、バグ修正率や品質向上の指標、コスト削減額や売上貢献度、プロジェクト納期の短縮率などです。
例えば、「ECサイトのパフォーマンス最適化により、ページ読み込み速度を平均2.8秒から1.2秒に短縮(57%改善)。結果として直帰率が15%低下し、月間売上が約20%増加」のように、具体的な数値とビジネスインパクトを示すと説得力が増します。
また、プロジェクトの規模や複雑性を伝えるために、「データベース設計:300テーブル以上、API開発:RESTful API 50エンドポイント以上」など、技術的な規模感も数値で表現します。
成果指標の例 | 具体的な記載例 |
|---|---|
パフォーマンス | 読み込み速度を2.8秒→1.2秒に改善(57%向上) |
ユーザー体験 | 直帰率を15%低下、CVR(コンバージョン率)を8%向上 |
開発効率 | テスト自動化により開発サイクルを30%短縮 |
ビジネス貢献 | 新機能追加により月間売上20%増加に貢献 |
品質向上 | コードレビュー導入でバグ発生率を60%削減 |
協調性とチームワークをアピールする書き方
フリーランスから正社員への転職で、採用担当者が最も懸念するのは「組織に適応できるか」「チームで働けるか」という点です。協調性とチームワークのスキルを強調することで、採用者の不安を払拭できます。

フリーランスでも、実際にはクライアント企業のチームと協働したり、他のフリーランサーと共同作業したりする機会が多いはずです。そうした経験を具体的に記載します。例えば、「クライアント企業の開発チーム(正社員5名)と週次ミーティングを行い、要件定義から実装まで協働で進行」のように書きます。
また、コミュニケーション能力を示すエピソードも効果的です。「非技術者であるクライアントの要望を技術的に実現可能な仕様に翻訳し、定期的な進捗報告により信頼関係を構築」など、聞く力と伝える力の両方をアピールします。
さらに、コードレビューの実施やドキュメント作成、後任への引き継ぎなど、チーム開発に必要なスキルを持っていることを示すと良いでしょう。ITエンジニアのスキルアップ戦略で解説されているソフトスキルの重要性も参考になります。
ネガティブな表現を避けポジティブな志望動機を構築する
フリーランスから正社員への転職理由を聞かれた際、ネガティブな表現を避けることが重要です。「収入が不安定だから」「福利厚生が欲しいから」といった理由は、たとえ事実であっても採用担当者に良い印象を与えません。
代わりに、ポジティブな志望動機を構築します。例えば、「フリーランスとして多様なプロジェクトに携わる中で、特定の技術領域(例:AI・機械学習)を深く追求したいと考え、その分野に強みを持つ貴社での勤務を希望」のように、キャリアの成長やスキル向上を軸にした動機が効果的です。
また、「個人での開発には限界を感じ、大規模なチームで長期的なプロダクト開発に携わりたい」「自社サービスの成長に継続的に関わり、技術だけでなくビジネス視点も身につけたい」など、前向きな姿勢を示します。
さらに、応募先企業の事業内容や技術スタック、企業文化に具体的に言及することで、「この会社で働きたい」という熱意が伝わります。IT転職エージェント徹底比較を活用すると、企業研究の質を高めることができます。
応募企業に合わせた職務経歴書のカスタマイズ
同じフリーランス経験でも、応募先企業によって強調すべきポイントは異なります。応募企業に合わせて職務経歴書をカスタマイズし、求められるスキルを強調することが成功の鍵です。

まず、求人票をよく読み、企業が求めるスキルや経験を特定します。例えば、「React/Next.jsでのフロントエンド開発経験3年以上」という要件があれば、自分のフリーランス経験の中からReact関連のプロジェクトを前面に出し、詳細に記載します。
また、企業の技術スタックに合わせて、使用したフレームワークやツールを具体的に列挙します。「TypeScript、React、Next.js、Redux、styled-components、Jest、Storybook」のように、企業が実際に使っている技術との親和性をアピールします。
業界特性も考慮します。例えばSIerへの応募なら上流工程(要件定義、基本設計)の経験を、Web系企業ならアジャイル開発やCI/CDの実践経験を強調します。IT企業の種類と選び方で企業タイプごとの特徴を理解しておくと、より適切なカスタマイズができます。
企業タイプ | 強調すべきポイント |
|---|---|
SIer・受託開発 | 上流工程経験、要件定義、顧客折衝、ドキュメント作成 |
Web系自社サービス | モダンな技術スタック、アジャイル開発、グロース施策 |
スタートアップ | 多様な技術対応、スピード感、主体性、事業理解 |
大手IT企業 | 大規模システム経験、チーム開発、品質管理、セキュリティ |
フリーランス期間の空白と継続学習のアピール
フリーランス期間中にプロジェクトの合間で空白期間がある場合、その期間の活用方法を明記することで、採用担当者の不安を解消できます。空白期間を学習や自己投資の時間として位置づけることが重要です。
例えば、「プロジェクト終了後の2ヶ月間、機械学習とPythonを集中的に学習。Courseraで『Machine Learning Specialization』を修了し、個人プロジェクトとして画像分類アプリを開発」のように、具体的な学習内容と成果物を示します。
また、技術書の執筆や技術ブログの運営、OSS(オープンソースソフトウェア)への貢献、技術コミュニティでの登壇なども、継続的な学習とアウトプットの証明になります。GitHubやQiita、Zenn、個人ブログのURLを職務経歴書に記載し、技術的な情熱を示しましょう。
資格取得も有効なアピールポイントです。AWS認定資格やGoogle Cloud認定資格、情報処理技術者試験などは、体系的な知識習得の証明になります。IT資格で転職を有利にする完全ガイドで、転職に有利な資格について詳しく解説しています。
参考リンク・出典
本記事の作成にあたり、以下の信頼できる情報源を参考にしました。
- 【テンプレート・記入例あり】フリーランスの履歴書・職務経歴書の書き方は? | テックストックMAGAZINE
- フリーランスの履歴書・職務履歴書の書き方を解説!記入例やアピール・注意点 | レバテックフリーランス
- How To Transition from Freelance to Full-Time Employment | Upwork
- フリーランスの職務経歴書の書き方や項目を解説!見本例や注意点も紹介
フリーランスとしての経験を正しく整理し、効果的に伝えることで、正社員への転職は十分に可能です。本記事で紹介したポイントを実践し、自信を持って転職活動に臨みましょう。また、フリーランスエンジニアへの転身ガイドでは逆のキャリアパスについても解説していますので、長期的なキャリア設計の参考にしてください。



