IT転職IT転職

SES・SIer・自社開発の年収比較と給与体系

IT業界の年収ガイド【職種別・企業別・年齢別】
SES・SIer・自社開発の年収比較と給与体系

SES・SIer・自社開発の年収比較と給与体系

IT業界で転職を考える際、多くの人が最も気になるのが年収です。SES、SIer、自社開発という3つの働き方では、給与体系が大きく異なり、キャリアパスによって到達できる年収も変わってきます。本記事では、最新のデータをもとに、それぞれの年収実態と給与構造を徹底比較します。

各雇用形態の平均年収データ【2025年最新版】

厚生労働省の2024年調査によると、日本のソフトウェアエンジニアの平均年収は569万円となっています。しかし、SES・SIer・自社開発という働き方の違いによって、年収水準には大きな差が存在します。

ses sier in house salary comparison structure image 1

SESの年収レンジ

SESの平均年収は300万円〜600万円が一般的です。未経験から3年目までは年収300万円から450万円が標準的な範囲で、中堅レベル(4年目から7年目)では年収450万円から600万円程度となります。シニアレベル(8年目以上)では年収600万円から800万円以上も目指せますが、600万円を超えるのは構造的に難しいとされています。

SIerの年収レンジ

情報通信業全体の平均年収は611万円ですが、野村総合研究所(NRI)は平均年収1,293万円でランキング1位、株式会社大塚商会は平均年収805万円となっています。大手SIerでは平均の2倍以上の年収を得られるケースも珍しくありません。

自社開発の年収レンジ

自社開発企業については統計データが少ないものの、業界関係者によればSIerと同等かそれ以上の水準で、800万円超も十分目指せるとされています。特にWeb系やスタートアップでは、ストックオプションなどの制度により、さらなる収入アップの可能性もあります。

給与体系の構造的な違い

年収の差は、各雇用形態のビジネスモデルと給与体系の構造に起因しています。

SESの給与構造

SESは稼働時間ベースの準委任契約で成り立っており、エンジニアの稼働時間に応じた報酬を受け取るビジネスモデルです。そのため、単価は稼働時間で決まり、成果に応じた大幅な昇給が難しい構造となっています。ただし、マネジメント職や幹部になれば、職能給や役職手当により年収アップが期待できます。

SIerの給与構造

SIerは完成責任型の請負契約が中心で、プロジェクトの成功に応じた成果報酬の要素が強くなります。大手SIerでは基本給に加え、プロジェクト手当、資格手当、残業代などが充実しており、総合的な年収が高くなる傾向にあります。

自社開発の給与構造

自社開発企業は職能給が中心で、スキルや成果に応じた評価制度が整っています。特にWeb系企業では、業績連動のインセンティブやストックオプションなど、成長性に応じた報酬設計がされているケースが多く見られます。

年収比較表【雇用形態別・経験年数別】

経験年数

SES

SIer

自社開発

未経験〜3年目

300万〜450万円

400万〜550万円

400万〜600万円

4年〜7年目(中堅)

450万〜600万円

550万〜800万円

600万〜900万円

8年以上(シニア)

600万〜800万円

800万〜1,500万円

800万〜1,500万円+

マネジメント層

700万〜1,000万円

1,000万〜2,000万円

1,000万〜2,000万円+

※2025年時点の推定値。企業規模や業界により変動します。

年収以外の待遇・福利厚生の違い

年収だけでなく、福利厚生や働き方にも大きな差があります。

SESの待遇

SESでは客先常駐が基本となるため、配属先の環境に左右されやすい特徴があります。福利厚生は所属企業によって異なりますが、大手SES企業では充実した研修制度や資格取得支援を提供しているケースもあります。

SIerの待遇

大手SIerでは、住宅手当、家族手当、退職金制度など、伝統的な日本企業型の福利厚生が充実しています。また、資格取得奨励金や研修制度も手厚く、長期的なキャリア形成をサポートする体制が整っています。

自社開発の待遇

自社開発企業、特にWeb系やスタートアップでは、リモートワーク制度やフレックスタイム制など、働き方の自由度が高い傾向にあります。一方で、福利厚生は企業によってばらつきがあり、給与は高くても福利厚生は充実していないケースもあります。

年収アップのキャリア戦略

それぞれの雇用形態から、どのようにキャリアアップし年収を上げていくかについて解説します。

ses sier in house salary comparison structure image 2

SESからのキャリアアップ

未経験者はSESからスタートし、SIerや自社開発にキャリアアップする人が多い傾向にあります。SESで2〜3年の実務経験を積み、スキルを磨いた後、より待遇の良いSIerや自社開発企業に転職するのが王道パターンです。

SESに在籍しながらでも、資格取得やポートフォリオ作成により市場価値を高めることが重要です。特に、IT転職エージェントを活用することで、より高待遇の求人にアクセスできます。

SIerでの昇進・昇格

SIerでは、プロジェクトマネージャーやITアーキテクトなどの専門職への昇格が年収アップの鍵となります。大手SIerでは明確なキャリアパスが設定されており、実績を積むことで着実に年収を上げていけます。

また、IT資格の取得は昇給・昇格の重要な要素となるため、計画的に資格を取得していくことが推奨されます。

自社開発でのスキルアップ

自社開発企業では、技術スキルの深化とビジネス理解の両面が評価されます。モダンな開発手法やクラウド技術の習得、サービスのグロース貢献などが年収アップにつながります。

また、フリーランスエンジニアとして独立することで、さらなる収入増を目指す選択肢もあります。

まとめ:自分に合った働き方を選ぶために

SES、SIer、自社開発の年収比較から分かるように、それぞれに特徴があり、一概にどれが良いとは言えません。重要なのは、自分のキャリアプランと照らし合わせて選択することです。

未経験からIT業界に入るなら、まずは未経験からのIT転職でSESから始め、実務経験を積むのが現実的です。その後、SE(システムエンジニア)としてのキャリアを本格的に築いていく中で、自分に合った働き方を見極めていくことをおすすめします。

また、年収だけでなく、IT業界の年収ガイドを参考に、職種別・企業別の給与相場を理解した上で、総合的に判断することが大切です。あなたのキャリアと希望する働き方に合わせて、最適な選択をしてください。

この記事をシェア: