インフラエンジニアからSREへのキャリアチェンジ
インフラ・クラウドエンジニアの転職完全ガイド
インフラエンジニアからSREへのキャリアチェンジ
インフラエンジニアとして働いている方の中には、次のキャリアステップとしてSRE(Site Reliability Engineering)への転職を検討している方も多いのではないでしょうか。2024年の調査によると、インフラエンジニアの約40%がSREへのキャリアチェンジに興味を持っており、この職種は今後ますます注目を集めています。本記事では、インフラエンジニアからSREへの転職における具体的な方法、必要なスキル、そして成功するためのステップを詳しく解説します。
インフラエンジニアとSREの違いとは
インフラエンジニアとSREは似ているようで、その職務範囲と責任範囲には大きな違いがあります。インフラエンジニアとしてのキャリアパスを理解した上で、SREへの移行を検討することが重要です。

職務範囲の違い
インフラエンジニアは主にサーバーやネットワーク、ストレージなどのインフラの設計、構築、運用を担当します。一方、SREはインフラだけでなく、システム全体の信頼性(Reliability)を高めることがミッションです。具体的には、サービスの可用性、レイテンシ、パフォーマンス、効率性、変更管理、モニタリング、緊急対応、キャパシティプランニングなど、より広範な責任を持ちます。
詳しくはSREとインフラエンジニアの違いで解説されていますが、SREはユーザーが直接触れる部分の信頼性まで目を配り、システムの自動化・効率化やトラブル解消など、より幅広い視点が求められます。
求められるマインドセットの違い
インフラエンジニアが「安定した運用」を重視するのに対し、SREは「継続的な改善と自動化」を重視します。SREには技術的なスキルだけでなく、好奇心、ホスピタリティ、システム思考、学習姿勢といったマインドセットが求められます。SREに求められるスキルと心構えでは、これらの要素が詳しく説明されています。
SREに必要なスキルセット
SREへの転職を成功させるためには、インフラエンジニアとしてのスキルに加えて、いくつかの重要なスキルを身につける必要があります。

プログラミングスキル
SREにとってプログラミングスキルは必須です。Java、PHP、Ruby、Pythonなどの主要なプログラミング言語に加え、SQLなどのデータベース言語の知識が求められます。特に自動化スクリプトの作成やツールの開発において、これらのスキルは日常的に使用されます。
プログラミング言語別のIT転職ガイドでは、各言語の特徴とキャリアへの活かし方が紹介されています。
自動化とツール開発
SREの核心は「Toil(単純作業)の削減」です。手作業で行っている運用タスクを自動化し、エンジニアがより価値の高い仕事に集中できる環境を作ることが重要です。Ansible、Terraform、Kubernetes、Dockerなどのインフラ自動化ツールの知識と経験が必要になります。
クラウドプラットフォームのスキル
現代のSREには、AWS、Google Cloud、Azureなどのクラウドプラットフォームに関する深い知識が求められます。クラウドネイティブなアーキテクチャの設計・運用経験は、SREとしての市場価値を大きく高めます。
モニタリングとログ解析
大規模なシステムでは膨大な量のログが生成されるため、ログ解析のスキルは極めて重要です。Prometheus、Grafana、ELKスタック(Elasticsearch、Logstash、Kibana)などのモニタリングツールを使用して、リアルタイムでの監視や異常検知、通知などのプロセスを効率的に行う能力が必要です。
詳しくはSREをはじめるには、まずどうすればいいですか?で具体的な学習方法が紹介されています。
インフラエンジニアからSREへの転職タイミング
キャリアチェンジを成功させるには、適切なタイミングを見極めることが重要です。
3-5年の経験が最適
最も一般的なタイミングは、インフラエンジニアとしての実務経験を3-5年積んだ時期です。この期間に基礎的なインフラスキルを習得し、運用やトラブルシューティングの経験を積むことで、SREとして必要な土台が形成されます。
スキルギャップの把握
転職を決断する前に、現在のスキルとSREに必要なスキルのギャップを明確にしましょう。以下の表は、インフラエンジニアとSREのスキル比較です。
スキル領域 | インフラエンジニア | SRE |
|---|---|---|
インフラ構築・運用 | ◎必須 | ◎必須 |
プログラミング | △あれば良い | ◎必須 |
自動化ツール | ○重要 | ◎必須 |
モニタリング | ○重要 | ◎必須 |
Web開発知識 | △あれば良い | ○重要 |
データ分析 | △あれば良い | ○重要 |
クラウド | ○重要 | ◎必須 |
組織論・心理学 | △あれば良い | ○重要 |
ITエンジニアのスキルアップ戦略では、効率的なスキル習得方法が紹介されています。
SREへの転職ステップ
具体的な転職プロセスを段階的に見ていきましょう。

ステップ1:スキルの棚卸しと学習計画
まず現在のスキルを棚卸しし、SREに必要なスキルとのギャップを明確にします。特にプログラミングスキルが不足している場合は、PythonやGoなどの言語を学習することから始めましょう。オンラインコースやプログラミングスクールを活用することで、効率的に学習できます。
ステップ2:現職での実践
転職前に、現在の職場でSRE的な取り組みを始めることが重要です。例えば、手作業の運用タスクを自動化するスクリプトを作成したり、モニタリング体制を強化したりすることで、実践的な経験を積むことができます。
ステップ3:ポートフォリオの作成
GitHubなどでコードを公開し、自動化ツールや監視スクリプトなどのポートフォリオを作成しましょう。これは転職活動において、あなたの技術力を証明する強力な武器になります。
ステップ4:転職エージェントの活用
SREの求人は一般的な求人サイトでは見つけにくいことがあります。IT転職エージェントを活用することで、非公開求人を含めた幅広い選択肢にアクセスできます。特にSREに特化したエージェントを利用することで、より適切なマッチングが期待できます。
転職ガイド:インフラエンジニアからSREになるにはでは、具体的な転職プロセスが詳しく解説されています。
ステップ5:面接対策
SREの面接では、技術面接だけでなく、システム設計やトラブルシューティングのシナリオに関する質問が出されることが多いです。IT転職の面接対策を参考に、十分な準備をしておきましょう。
SREへの転職で期待できるキャリアアップ
SREへのキャリアチェンジには、多くのメリットがあります。
年収アップの可能性
SRE人材は市場で不足しており、経験者は年収アップが期待できます。インフラエンジニアと比較して、SREの平均年収は10-30%程度高い傾向にあります。IT業界の年収ガイドでは、職種別の年収データが詳しく紹介されています。
キャリアの幅が広がる
SREとしての経験は、その後のキャリアパスを大きく広げます。SREから、アーキテクト、DevOpsエンジニア、エンジニアリングマネージャーなど、様々な方向へのキャリアアップが可能です。
最新技術に触れる機会
SREは常に最新の技術トレンドに触れる機会が多い職種です。クラウドネイティブ技術、コンテナオーケストレーション、マイクロサービスなど、最先端の技術を実務で活用できます。DX・AI時代のIT転職戦略では、最新技術トレンドとキャリアの関係が解説されています。
SRE転職で注意すべきポイント
転職を成功させるために、以下の点に注意しましょう。
未経験からの直接転職は難しい
未経験者がSREに直接転職するのは非常に困難です。SREの業務は多岐にわたり、広範な知識と経験が必要だからです。まずはインフラエンジニアやWeb系エンジニアとして実務経験を積むことが推奨されます。
求人数が限られている
SREの求人数はまだ多くありません。特に地方都市では求人が限られているため、リモートワークが可能な企業を探すことも選択肢の一つです。IT転職の働き方ガイドでは、リモートワークを含めた働き方について解説しています。
企業によってSREの定義が異なる
「SRE」という肩書きでも、企業によって求められる役割や業務内容が大きく異なることがあります。応募前に、その企業でのSREの役割を十分に確認することが重要です。
まとめ
インフラエンジニアからSREへのキャリアチェンジは、適切な準備と計画があれば十分に実現可能です。プログラミングスキル、自動化の知識、クラウドプラットフォームの経験など、必要なスキルを段階的に習得し、現職での実践を通じて経験を積むことが成功への鍵となります。
SRE人材は市場で不足しており、経験者には年収アップやキャリアの幅を広げる大きなチャンスがあります。本記事で紹介したステップを参考に、着実にキャリアアップを進めていきましょう。
IT転職エージェントを活用することで、より効率的に理想の転職先を見つけることができます。あなたのキャリアチェンジが成功することを心から応援しています。



