DevOps/SREエンジニアとは?仕事内容と年収
IT業界の職種図鑑【全職種の仕事内容と年収】
DevOps/SREエンジニアとは?仕事内容と年収
DevOps/SREエンジニアは、IT業界において近年急速に需要が高まっている職種です。特に大規模なWebサービスやクラウドシステムを運用する企業において、その存在は欠かせないものとなっています。本記事では、DevOps/SREエンジニアの仕事内容、年収、必要なスキル、そしてキャリアパスについて、2024年最新の情報をもとに詳しく解説します。
DevOpsとSREの基本概念
DevOpsとSREは、しばしば混同されることがありますが、それぞれ異なる概念です。DevOpsは思想(カルチャー)であり、SREは役割(職種)と定義されています。
DevOpsは開発(Development)と運用(Operations)を統合し、ソフトウェア開発のライフサイクル全体を最適化するための文化的アプローチです。一方、SRE(Site Reliability Engineering)はGoogleが提唱した概念で、「class SRE implements DevOps」という関係性があります。つまり、SREはDevOpsの思想を具体的に実装する一つの方法論と考えることができます。
DevOpsは開発視点が厚めなのに対して、SREはリリース後の安定運用にも力点を置いているという特徴があります。大規模かつ複雑なシステムの信頼性を高めることがSREの第一の目標です。
DevOps/SREエンジニアの主な仕事内容
DevOps/SREエンジニアの仕事は多岐にわたりますが、主に以下のような業務を担当します。

システムの安定運用と監視
Webサービスやアプリケーションが24時間365日安定して稼働するよう、監視システムを構築・運用します。サービスレベル目標(SLO)やサービスレベル指標(SLI)を設定し、システムの健全性を継続的に測定します。障害発生時には迅速に対応し、根本原因を分析して再発防止策を実施します。
インフラの自動化とCI/CD構築
手作業で行っていたインフラ構築や設定変更をコード化(Infrastructure as Code)し、自動化します。GitHubやGitLabなどのリポジトリ管理ツール、Jenkins、CircleCIなどのCI/CDツールを活用し、開発から本番環境へのデプロイメントを自動化・効率化します。
パフォーマンス最適化とキャパシティプランニング
システムのボトルネックを特定し、パフォーマンスを改善します。将来のトラフィック増加を予測し、必要なインフラリソースを計画的に拡張します。AWSやGCP、Azureなどのクラウドサービスを活用したスケーラブルな設計を行います。
セキュリティとコンプライアンス
システムのセキュリティを確保し、脆弱性診断やセキュリティアップデートを実施します。運用環境に必要なセキュリティ、ネットワーク、データベースに関する深い知識が求められます。
開発チームとの連携
開発チームと運用チームの橋渡し役として、高いコミュニケーションスキルを発揮します。技術的なスキルだけではなく、開発チームと運用チームをつなぐための調整能力も重要です。
DevOps/SREエンジニアの年収
DevOps/SREエンジニアの年収は、その専門性の高さから、他のITエンジニア職種と比較しても高い水準にあります。

日本国内の平均年収
2024年の調査データによると、日本におけるSREの平均年収は約800万円から1,000万円程度と推定されています。大手IT企業や外資系企業では1,200万円を超える年収も珍しくありません。
2024年10月時点のレバテックキャリアのデータでは、SREエンジニアの求人30件を抽出した結果、平均年収は約819.5万円でした。
給与分布とレンジ
Robert Halfの調査によると、DevOps/SREエンジニアの給与帯は以下の通りです:
パーセンタイル | 年収 |
|---|---|
25パーセンタイル | 750万円 |
50パーセンタイル(中央値) | 950万円 |
75パーセンタイル | 1,250万円 |
東京都内では、さらに高い水準となり、平均年収は900万円から1,000万円の範囲となっています。
年収が高い理由
SREの年収が高い理由としては、以下の要因が挙げられます:
- 専門性の高さ:開発と運用の両方のスキルセットが必要
- 責任の重さ:システムの安定運用に対する重大な責任
- オンコール対応:24時間365日のオンコール対応が求められることがある
- 人材不足:需要に対して供給が追いついていない
必要なスキルと経験
DevOps/SREエンジニアとして活躍するには、幅広い技術スキルと経験が求められます。

技術スキル
- プログラミング言語:Python、Go、Ruby、Shellスクリプトなど
- クラウドプラットフォーム:AWS、GCP、Azureの実務経験(2〜3年以上が望ましい)
- コンテナ技術:Docker、Kubernetes
- CI/CDツール:Jenkins、GitLab CI、CircleCI、GitHub Actions
- 監視・ログツール:Prometheus、Grafana、Datadog、Splunk
- Infrastructure as Code:Terraform、Ansible、CloudFormation
- ネットワーク:TCP/IP、DNS、ロードバランサー、CDN
- データベース:RDB(MySQL、PostgreSQL)、NoSQL(MongoDB、Redis)
実務経験
SREエンジニアには少なくとも1年以上のWebサービスの開発・運用経験が必要とされています。クラウドサーバーの構築・運用経験もあると良く、中には2〜3年以上のAWSやGCPの実務経験を求める企業もあります。
基本的なネットワークプロトコルの理解やトラブルシューティング能力も必須です。
ソフトスキル
技術力だけでなく、以下のようなソフトスキルも重要です:
- コミュニケーション能力:開発・運用・ビジネスチーム間の調整
- 問題解決能力:複雑な障害の原因究明と対策立案
- ドキュメント作成能力:運用手順書やポストモーテムの作成
- チームワーク:オンコール体制での協力体制構築
DevOps/SREエンジニアのキャリアパス
DevOps/SREエンジニアは、IT業界の職種図鑑の中でも特に将来性の高いポジションです。以下のようなキャリアパスが考えられます。
入門レベル
まずはインフラエンジニアや運用エンジニアとして基礎を固めます。Linux/Unixの基本操作、ネットワーク基礎、クラウドサービスの基本を習得します。
中級レベル
DevOps/SREエンジニアとして、自動化ツールの開発、CI/CDパイプラインの構築、監視システムの設計・運用を担当します。チーム内で技術的なリーダーシップを発揮し、後輩の育成にも関わります。
上級レベル
シニアSREエンジニア、SREアーキテクト、SREマネージャーといったポジションに進みます。全社的なSRE戦略の立案、大規模システムのアーキテクチャ設計、組織横断的なDevOps文化の浸透を推進します。
スペシャリストの道
特定分野の専門性を極めるパスもあります。セキュリティSRE、データベースSRE、ネットワークSREなど、特化した領域でエキスパートとして活躍することも可能です。
DevOps/SREエンジニアへの転職
DevOps/SREエンジニアへの転職を目指す場合、以下のステップが効果的です。
スキル習得
まずは現職で関連スキルを習得することから始めましょう。社内システムの自動化、CI/CDパイプラインの改善提案など、できることから始めます。オンライン学習プラットフォーム(Udemy、Coursera、Pluralsightなど)を活用し、必要な技術を体系的に学習します。
ポートフォリオ作成
GitHubに自作のツールやスクリプトを公開し、技術力を可視化します。個人プロジェクトでKubernetesクラスターを構築したり、Terraformでインフラをコード化したりした経験は、転職活動で大きなアピールポイントになります。
転職エージェントの活用
IT転職エージェントを活用すると、非公開求人にアクセスできたり、給与交渉をサポートしてもらえたりします。DevOps/SRE領域に強いエージェントを選ぶことが重要です。
面接対策
IT転職の面接対策として、技術面接でよく聞かれる質問への準備が必要です。過去の障害対応経験、システム設計の思想、自動化の実績などを具体的に説明できるようにしましょう。
DevOps/SREエンジニアの将来性
DevOps/SREエンジニアの需要は今後も高まり続けると予想されます。DX・AI時代のIT転職戦略において、DevOps/SREの役割はますます重要になっています。
クラウドネイティブアプリケーションの普及、マイクロサービスアーキテクチャの採用拡大、AIOpsの導入など、技術トレンドの変化に伴い、DevOps/SREエンジニアのスキルセットも進化し続けています。
企業の55%が難易度の高い職種の給与を引き上げる計画を持っており、DevOps/SREエンジニアはその対象となっています。技術の進化に対応し続けることで、長期的なキャリアの安定性と成長が期待できる職種です。
まとめ
DevOps/SREエンジニアは、高度な技術力と幅広い知識が求められる専門職であり、その分、年収も高水準です。開発と運用の両方のスキルを持ち、システムの信頼性を高めることに情熱を持つエンジニアにとって、やりがいのあるキャリアパスとなるでしょう。
未経験からのIT転職を考えている方は、まずインフラエンジニアや運用エンジニアとして経験を積み、段階的にDevOps/SREエンジニアを目指すことをおすすめします。継続的な学習と実践を通じて、この魅力的な職種での成功を掴み取ってください。



