転職ドラフトの仕組みと参加のメリット
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転職ドラフトの仕組みと参加のメリット:IT技術者向け完全ガイド
IT技術者として転職を検討する際、「転職ドラフト」という選択肢をご存知でしょうか?従来の転職エージェントやハローワークとは異なる、革新的なダイレクトリクルーティングサービスが「転職ドラフト」です。本記事では、転職ドラフトの仕組みと、IT技術者にとってのメリットを詳しく解説します。
転職ドラフトとは何か
転職ドラフトは、株式会社リブセンスが運営するダイレクトリクルーティングサービスです。WEB・IT系のエンジニア採用に特化しており、企業が年収を提示した上で競争入札する「ドラフト形式」が特徴です。
野球やアメリカンフットボールのドラフトのように、複数の企業がエンジニアに対して同時に指名を行います。エンジニア側は複数の企業オファーを一度に比較検討でき、自分に最も合った企業を選ぶことができます。
転職ドラフトの仕組み:ステップバイステップ
転職ドラフトに参加して内定を勝ち取るまでの流れは以下の通りです。

1. 登録とレジュメ作成
まず、転職ドラフトの公式サイトで無料登録を行います。登録後、エンジニアのスキル・経験・プロジェクト実績などを詳細に記入した「レジュメ」を作成します。このレジュメが企業の目に止まるかどうかを左右する重要なドキュメントとなります。
2. 審査プロセス
作成したレジュメは、転職ドラフトの専門チームによる審査を受けます。IT技術者としてのスキルレベル、経験年数、技術スタック、実績などが総合的に評価されます。審査合格率は約50%(4割程度の情報もあり)と、決して易しくありません。つまり、スキルフルなIT技術者だけが集まるプラットフォームということです。
3. ドラフト期間での指名受付
審査に合格すると、月1回開催される「ドラフト」に参加できます。ドラフト期間中(通常3〜7日間程度)に、企業からのスカウト(指名)を受け付けます。企業側は、エンジニアの現年収を知ることなく、スキルと経験だけを基に年収を提示します。
4. オファー内容の確認と企業選択
スカウトを受けると、以下の情報がセットで提示されます。
- 年収金額:企業が提示するスカウト年収
- 業務内容:具体的な仕事内容やプロジェクト
- 企業課題:企業が抱えている経営課題やプロジェクト背景
- 指名理由:なぜあなたが指名されたのか
- その他条件:勤務地、雇用形態、福利厚生など
エンジニアは複数のオファーを同時に比較でき、面談を希望する企業を複数選択できます。
5. 面談と最終決定
選択した企業との面談に進みます。企業側からは追加の質問や詳細説明がありますが、既に年収や仕事内容が明確になっているため、ミスマッチが少ないです。複数企業との面談を並行して進め、最も条件の良い、自分の成長ビジョンに合致した企業を選びます。
転職ドラフトのメリット
1. 年収が最初から提示される
最大のメリットが、スカウト時に年収が明記されることです。従来の転職エージェント経由では、面談後に「実は予算が…」と年収が下がることもありました。転職ドラフトでは、その心配がありません。

提示された年収の背景には、企業側が「このスキルセットはこの価値がある」という明確な評価があります。自分の市場価値を年収で可視化できるのです。
2. 複数企業の同時比較検討が可能
従来の転職では、1社から内定を受けたら、他社との比較検討は難しくなります。転職ドラフトでは、複数の企業オファーが一度に届くため、以下の点を比較検討できます。
- 年収水準
- 仕事内容や技術スタック
- 企業の成長ステージ
- キャリア成長の可能性
- 社風や組織文化
データに基づいた判断が可能になります。
3. 現年収を開示せずに済む
年収交渉で不利にならないよう、現年収を企業に伝える必要はありません。エンジニアとしての「実力」だけで評価されます。結果として、現職での年収が低いエンジニアでも、市場価値に応じた適正年収でのスカウトを受けやすくなります。
4. スカウト返信率が90%以上
転職ドラフトのスカウト返信率は約90%と業界水準を大きく上回ります。これは、年収が明記されていることで、企業とエンジニアの間に「真摯な指名」と「興味」が成立しているからです。時間を無駄にしない効率的な転職活動が実現します。
5. 受け身で参加できる
転職エージェント経由と異なり、担当キャリアアドバイザーとの定期面談の圧力がありません。仕事をしながら、自分のペースで参加できます。月1回のドラフトに登録レジュメで参加するだけで、企業からの指名を待つことができます。
6. ミスマッチが少ない
年収、仕事内容、企業の課題が最初から明確なため、内定後のミスマッチが少ないです。「想像と違った」という後悔を減らせます。
2024年の転職ドラフト市場動向
指標 | 2024年 | 前年比/変化 |
|---|---|---|
提示年収平均値 | 774万円 | 上昇傾向 |
提示年収中央値 | 750万円 | 安定 |
800万円以上のスカウト割合 | 41.8% | 2020年比2.6倍増 |
スカウト返信率 | 約90% | 業界トップクラス |
面談承諾率 | 約30.6% | 高い |
レジュメ審査合格率 | 約50% | 厳選基準 |
2024年の特徴として、高年収スカウト(800万円以上)の割合が急増していることが挙げられます。2020年時点では全体の16.1%だったのが、2024年には41.8%と、わずか4年で2.6倍に跳ね上がっています。これはDX推進やデジタル人材不足の影響で、IT技術者への企業評価が急速に高まっていることを示唆しています。
転職ドラフトが向いている人
以下のような特徴を持つIT技術者に、転職ドラフトは特に向いています。
✓ 実力のあるエンジニア
- 3年以上の開発経験
- 複数のプロジェクト経験
- 技術スタックが明確
- ポートフォリオやGitHubでの実績がある
✓ 年収を重視する人
- 現職より大幅な年収アップを目指している
- 自分の市場価値を知りたい
- 年収交渉で有利に進めたい
✓ 複数のオプションから選びたい人
- 複数企業の条件を比較検討したい
- 自分のペースで転職活動を進めたい
- 現在の仕事を続けながら探したい
転職ドラフトのデメリットと注意点
メリットばかりではありません。以下の点に注意してください。

× 審査に通らない可能性
審査合格率が約50%のため、スキルが不足していると判断されると、レジュメが承認されません。新入社員レベルや経験が浅い場合は、IT転職エージェントや他のスカウトサービスの方が向いているかもしれません。
× ドラフト期間が限定されている
月1回のドラフトなので、すぐに転職したい場合は待つ必要があります。通常、登録から最初のドラフト参加まで1ヶ月以上かかることもあります。
× 交渉の余地が限定的
年収が提示されている分、交渉の余地は従来の転職より少なくなります。提示年収に満足できないと、オファーを断ることになります。
転職ドラフトとIT転職エージェントの比較
項目 | 転職ドラフト | |
|---|---|---|
年収の透明性 | ⭕ 最初から明記 | △ 面談後に確認 |
対象者レベル | 実務経験3年以上 | 未経験〜ハイクラス |
複数企業との同時比較 | ⭕ 可能 | △ 限定的 |
サポート度合い | △ 最小限 | ⭕ 充実 |
年収交渉 | △ 限定的 | ⭕ 得意 |
時間効率 | ⭕ 高い | △ 時間がかかる |
転職ドラフトの登録・参加手順
- 公式サイトにアクセス:転職ドラフト公式
- 無料登録:メールアドレスやGitHubアカウントで登録
- レジュメ作成:スキル・経験を詳しく記入
- 審査待ち:通常1週間〜2週間で審査結果が通知される
- ドラフト参加:承認されたら、次回のドラフト期間に参加
- スカウト受付:企業からの指名を待つ
- 面談・選考:希望企業との面談に進む
IT技術者のキャリア形成における転職ドラフトの位置づけ
IT転職の完全ガイドでも述べられていますが、転職ドラフトは、経験を積んだIT技術者が「次のステップ」に進むための有力な手段です。
新入社員から3年未満のエンジニアなら、IT業界の職種図鑑や一般的な転職サービスで基礎を固めた後、5年以上の経験を積んでから転職ドラフトに挑戦するのが現実的です。
逆に、以下のようなハイレベルなエンジニアにとっては、転職ドラフトは最適なプラットフォームです。
- 技術リーダーシップを発揮したい
- 自分の市場価値を最大化したい
- SE(システムエンジニア)として大規模プロジェクトに参画したい
- スタートアップの成長を支えたい
まとめ:転職ドラフトはIT技術者にとって革新的な選択肢
転職ドラフトは、年収の透明性、複数企業の同時比較、実力主義の評価という点で、従来の転職方法とは一線を画しています。スキルのあるIT技術者であれば、IT転職エージェントと並行して、転職ドラフトに登録することで、より多くの選択肢が生まれます。
2024年の動向を見ると、企業のIT技術者への評価がかつてないほど高まっています。この波に乗るなら、自分の市場価値を正確に知り、最適な転職先を選ぶ転職ドラフトは、非常に有力な選択肢となるでしょう。
現職で経験を積んだ実力のあるエンジニアなら、ぜひ一度、転職ドラフトに登録してみてはいかがでしょうか。



