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フリーランスエンジニアの税金・確定申告ガイド

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フリーランスエンジニアの税金・確定申告ガイド

フリーランスエンジニアとして独立すると、会社員時代とは異なり、自分で税金の申告と納税を行う必要があります。確定申告は複雑に感じるかもしれませんが、正しい知識を身につければ節税しながら適切に対応できます。本記事では、フリーランスエンジニアが知っておくべき税金の種類、確定申告の方法、経費計上のポイント、そして効果的な節税戦略まで徹底解説します。

フリーランスエンジニアへの転身ガイドも合わせてご覧ください。

フリーランスエンジニアが納める税金の種類

フリーランスエンジニアが納める税金には、主に以下の5種類があります。それぞれの特徴と納付時期を理解しておきましょう。

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所得税(国税)

所得税は、1年間の所得に対して課される税金で、確定申告によって納税額が確定します。納付期限は確定申告期間と同じ2月16日から3月15日です。税率は累進課税制度により、所得が多いほど高くなります(5%~45%)。

年間所得が48万円以下の場合は、確定申告が不要となります。ただし、住民税の申告は必要な場合がありますので注意してください。

参考:フリーランスの税金ガイド!いついくら払うかシミュレーション

住民税(地方税)

住民税は、前年の所得に基づいて計算され、6月から翌年5月まで年4回に分けて納付します。税率は一律10%(道府県民税4%、市町村民税6%)で、所得税の確定申告を行えば自動的に計算されます。

住民税の納付方法は、自治体から送られてくる納付書を使って納める「普通徴収」が一般的です。

消費税

年間売上高が1,000万円を超えると、消費税の納税義務が発生します。ただし、消費税の納税義務は売上が1,000万円を超えた年の2年後から発生するため、注意が必要です。

2023年10月から開始されたインボイス制度により、適格請求書(インボイス)を発行するためには、課税事業者として登録する必要があります。これにより、売上が1,000万円以下でも消費税を納める選択をするフリーランスが増えています。

参考:フリーランスや個人事業主が支払うべき税金一覧

個人事業税

年間事業所得が290万円を超えると、個人事業税が課税されます。税率は業種によって異なりますが、IT関連の業務は一般的に5%です。納付時期は8月と11月の年2回です。

個人事業税は、所得から290万円の事業主控除を差し引いた額に対して課税されるため、所得が290万円以下の場合は非課税となります。

固定資産税

自宅を事務所として使用している場合や、車両など事業用の資産を所有している場合は、固定資産税が課税されます。固定資産税は、資産の評価額に基づいて計算され、年4回に分けて納付します。

参考:監修あり】フリーランスエンジニアの節税対策

確定申告の基礎知識:青色申告と白色申告

確定申告には「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。それぞれの特徴とメリット・デメリットを理解し、自分に合った方法を選択しましょう。

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青色申告のメリット

青色申告は、複式簿記による帳簿付けが必要ですが、多くの税制優遇措置を受けられます。主なメリットは以下の通りです。

最大65万円の特別控除:e-Tax(電子申告)または電子帳簿保存を利用すれば、最大65万円の青色申告特別控除を受けられます。これにより、課税所得を大幅に減らすことができます。なお、e-Taxを利用しない場合や期限内に申告しない場合は、控除額が55万円または10万円に減額されますので注意してください。

赤字の繰越控除:青色申告では、事業で赤字が出た場合、その赤字を3年間繰り越して、翌年以降の黒字と相殺できます。これは事業が軌道に乗るまでの期間や、大きな設備投資を行った年に特に有効です。

家族への給与を経費計上:青色事業専従者給与として、家族に支払った給与を全額経費として計上できます。ただし、事前に「青色事業専従者給与に関する届出書」を税務署に提出する必要があります。

30万円未満の固定資産を一括経費計上:通常、10万円以上の固定資産は減価償却する必要がありますが、青色申告では30万円未満の固定資産を一括で経費計上できます(年間合計300万円まで)。

参考:フリーランスエンジニアの確定申告のやり方は?青色申告や経費もあわせて解説

白色申告の特徴

白色申告は、簡易的な帳簿付けで済むため、会計知識が少ない方でも比較的容易に申告できます。しかし、青色申告のような税制優遇措置は受けられません。

事業規模が小さく、所得が少ない初年度などは白色申告から始める選択肢もありますが、節税効果を考えると、できるだけ早い段階で青色申告に切り替えることをおすすめします。

青色申告承認申請のタイミング

青色申告を行うためには、事前に「青色申告承認申請書」を税務署に提出する必要があります。提出期限は以下の通りです。

  • 新規開業の場合:開業日から2ヶ月以内
  • 既に事業を行っている場合:青色申告を行いたい年の3月15日まで

期限を過ぎると、その年は青色申告ができなくなりますので、開業届と合わせて早めに提出しましょう。

参考:Guide to Taxes in Japan for Freelancers and Sole Proprietors

経費として計上できる項目と注意点

フリーランスエンジニアにとって、経費の適切な計上は節税の要です。しかし、何でも経費にできるわけではありません。経費として認められる基準と、主な経費項目について解説します。

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経費として認められる基準

経費として認められるには、以下の2つの条件を満たす必要があります。

  1. 事業に関係している支出か:業務を遂行するために必要な支出であること
  2. その支出が売上に貢献しているか:直接的または間接的に収益に結びつく支出であること

税務署は社会通念や業務との関連性などから総合的に判断します。私的な支出と事業の支出が混在する場合は、按分(家事按分)によって事業に使用した割合のみを経費計上します。

参考:フリーランス・個人事業主の確定申告のやり方は?経費になるものの例も紹介

フリーランスエンジニアの主な経費項目

以下は、フリーランスエンジニアが経費計上できる主な項目です。

経費項目

勘定科目

具体例

按分の必要性

パソコン・周辺機器

消耗品費/工具器具備品

PC、モニター、キーボード、マウス

私用がある場合は按分

ソフトウェア・ツール

通信費/消耗品費

サブスクリプション、開発ツール、Adobe Creative Cloud

事業用なら全額OK

書籍・教材

新聞図書費

技術書、オンライン講座、資格取得費用

事業用なら全額OK

インターネット・携帯電話

通信費

プロバイダ料金、携帯電話料金

私用分を按分

家賃・水道光熱費

地代家賃/水道光熱費

自宅の一部を事務所として使用

使用面積や時間で按分

交通費・出張費

旅費交通費

クライアント訪問、セミナー参加の交通費

事業用なら全額OK

会議費・接待交際費

会議費/交際費

クライアントとの食事代、カフェでの打ち合わせ

私的な食事は除外

外注費

外注工費

デザイナーやライターへの外注費

事業用なら全額OK

経費率の目安と税務調査のリスク

フリーランスエンジニアの一般的な経費率は50%程度とされています。経費率があまりに高すぎると、税務署から不正な経費処理を疑われ、税務調査の対象になりやすくなります。

例えば、売上の80%を経費として計上している場合、税務署は「本当にそんなに経費がかかるのか?」と疑問を持ちます。適正な経費計上を心がけ、領収書やレシートは必ず保管しておきましょう。

参考:フリーランスエンジニアの経費はいくらまで?目安と主な仕訳項目を一挙紹介

領収書とレシートの保管

経費として計上するには、支出を証明する書類(領収書やレシート)が必要です。青色申告の場合、これらの書類を7年間保管する義務があります(白色申告は5年間)。

最近では、電子帳簿保存法の改正により、スマートフォンで撮影した領収書の画像データでも保管が認められるようになりました。会計ソフトの領収書読み取り機能を活用すると、帳簿付けも効率的に行えます。

効果的な節税戦略

フリーランスエンジニアが合法的に節税するための主な戦略を紹介します。適切な節税対策により、手取り収入を増やすことができます。

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iDeCoとふるさと納税の活用

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、掛金が全額所得控除の対象となるため、節税効果が非常に高い制度です。フリーランスの場合、月額最大68,000円(年間816,000円)まで拠出でき、その全額が課税所得から控除されます。

例えば、年間所得が600万円のフリーランスエンジニアが年間81.6万円をiDeCoに拠出すると、所得税と住民税を合わせて約16万円の節税効果があります。

ふるさと納税は、自己負担2,000円で地域の特産品がもらえる上、寄付額から2,000円を差し引いた額が翌年の住民税から控除されます。年収によって控除上限額が異なりますので、シミュレーターで確認してから寄付しましょう。

参考:フリーランス・個人事業主の節税対策4選!

小規模企業共済への加入

小規模企業共済は、個人事業主のための退職金制度です。掛金は月額1,000円から70,000円まで自由に設定でき、全額が所得控除の対象となります。

廃業時や退職時に共済金を受け取る際には、退職所得控除または公的年金等控除が適用されるため、受取時の税負担も軽減されます。iDeCoと併用することで、さらに大きな節税効果が得られます。

経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)

経営セーフティ共済は、取引先の倒産による連鎖倒産を防ぐための制度ですが、掛金が全額経費(損金)として計上できるため、節税対策としても有効です。

月額5,000円から200,000円まで自由に設定でき、40ヶ月以上掛け続ければ解約時に掛金全額が戻ってきます(解約手当金)。ただし、解約手当金は収入として計上する必要があるため、法人化のタイミングなど収入が少ない年に解約すると節税効果が高まります。

家族への給与支払い(青色事業専従者給与)

青色申告を行っている場合、家族に支払った給与を経費として計上できます。ただし、以下の条件を満たす必要があります。

  • 事前に「青色事業専従者給与に関する届出書」を税務署に提出すること
  • その家族が、年間6ヶ月以上専ら事業に従事していること
  • 支払う給与が業務内容に対して適正な金額であること

配偶者に月額8万円の給与を支払う場合、年間96万円を経費計上でき、配偶者自身の所得税も非課税(給与所得控除55万円+基礎控除48万円=103万円以下)となります。

参考:フリーランスが支払う税金の種類と節税方法

法人化のタイミング

所得が800万円~900万円を超えると、個人事業主として継続するよりも法人化した方が税負担が軽くなる場合が多いです。

法人化のメリットは以下の通りです。

  • 法人税率が一定(中小法人の場合、所得800万円以下は15%)
  • 役員報酬として給与所得控除が受けられる
  • 退職金を損金計上できる
  • 社会的信用が高まり、大手企業との取引がしやすくなる

一方、法人化には設立費用(株式会社で約25万円)や社会保険料の負担増加、会計処理の複雑化などのデメリットもあります。年間所得が800万円を超えたら、税理士に相談して法人化を検討しましょう。

IT業界の年収ガイド【職種別・企業別・年齢別】も参考にしてください。

確定申告の手順と必要書類

確定申告の具体的な手順と、準備すべき書類について解説します。初めての確定申告でも、この流れに沿って進めれば問題ありません。

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確定申告の流れ

  1. 開業届と青色申告承認申請書の提出:開業から1ヶ月以内に税務署に提出します。
  2. 日常的な帳簿付け:収入と支出を記録し、領収書を保管します。会計ソフトを使用すると効率的です。
  3. 年末の棚卸しと決算整理:12月31日時点での資産や負債を確認し、減価償却費などを計算します。
  4. 確定申告書の作成:2月16日から3月15日の間に、確定申告書と添付書類を作成します。
  5. 申告書の提出と納税:税務署への持参、郵送、またはe-Taxで申告します。納税もこの期間内に行います。
  6. 書類の保管:申告書の控えや帳簿、領収書を7年間保管します。

参考:フリーランスの確定申告のやり方は?青色申告のメリットや申告方法・必要書類について解説

確定申告に必要な書類

以下の書類を準備しましょう。

基本書類

  • 確定申告書(第一表・第二表)
  • 青色申告決算書(または収支内訳書)
  • 本人確認書類(マイナンバーカードまたは通知カードと身分証明書)

添付書類

  • 源泉徴収票(副業の場合や、年の途中まで会社員だった場合)
  • 社会保険料控除証明書(国民年金、国民健康保険)
  • 生命保険料控除証明書
  • 地震保険料控除証明書
  • 小規模企業共済等掛金払込証明書(iDeCo、小規模企業共済)
  • ふるさと納税の寄付金受領証明書

参考:How to Do Your Taxes as a Freelancer in Japan

おすすめの会計ソフト

確定申告を効率的に行うには、会計ソフトの利用が不可欠です。以下のソフトがフリーランスに人気です。

freee会計:初心者でも使いやすいインターフェースで、銀行口座やクレジットカードと連携して自動で仕訳を行います。スマホアプリも充実しており、外出先でも帳簿付けができます。

やよいの青色申告オンライン:老舗の会計ソフトメーカーが提供するクラウド型ソフトです。簿記の知識がなくても使いやすく、サポート体制も充実しています。初年度無料プランもあります。

マネーフォワード クラウド確定申告:銀行口座やクレジットカードだけでなく、Amazon、楽天などの通販サイトとも連携できます。AIが自動で仕訳を提案してくれるため、入力の手間が大幅に削減されます。

これらのソフトは、確定申告書の作成だけでなく、日常的な帳簿付けや経費管理、請求書発行なども行えます。無料プランや無料トライアルがあるので、まずは試してみることをおすすめします。

確定申告後の手続きと住民税・国民健康保険

確定申告が終わっても、税金関連の手続きは続きます。特に住民税と国民健康保険料について理解しておきましょう。

住民税の納付

確定申告を行うと、その情報が自動的に市区町村に送られ、住民税が計算されます。6月頃に自宅に納付書が届きますので、年4回(6月、8月、10月、翌年1月)に分けて納付します。

住民税は前年の所得に基づいて計算されるため、独立1年目は会社員時代の所得に基づく住民税を支払うことになります。収入が減っても住民税は高いままなので、資金繰りに注意しましょう。

国民健康保険料の計算

フリーランスは国民健康保険に加入します。保険料は前年の所得に基づいて計算され、住民税と同様に6月頃に通知が届きます。

国民健康保険料は自治体によって計算方法が異なりますが、年間所得が500万円の場合、年間約70万円程度の保険料がかかります(東京都の場合)。この金額は確定申告時に社会保険料控除として所得から差し引けます。

参考:Essential 2026 Tax Guide for Freelancers Working in Japan

予定納税制度

前年の所得税が15万円以上だった場合、予定納税制度により、7月と11月に翌年の所得税の一部を前納する必要があります。予定納税額は前年の所得税額の3分の2に相当します。

例えば、前年の所得税が60万円だった場合、予定納税として7月に20万円、11月に20万円を納付し、翌年3月の確定申告時に残りの20万円を納付します(実際の所得税額が予定納税額より少ない場合は還付されます)。

税務調査への備え

確定申告後、税務署から税務調査の連絡が来ることがあります。税務調査は、申告内容が正しいかを確認するための調査で、不正をしていなければ恐れる必要はありません。

税務調査に備えて、以下の準備をしておきましょう。

  • 帳簿や領収書を整理して保管する
  • 経費の根拠を説明できるようにしておく
  • 家事按分の計算方法を記録しておく

税務調査が入った際に適切に対応できるよう、日頃から正確な帳簿付けと書類管理を心がけましょう。

まとめ:計画的な税金管理でフリーランス生活を安定させる

フリーランスエンジニアにとって、税金と確定申告の知識は必須です。本記事で解説したポイントをまとめます。

税金の基本

  • フリーランスが納める主な税金は、所得税、住民税、消費税、個人事業税、固定資産税の5種類
  • 確定申告期間は2月16日から3月15日まで
  • 年間所得48万円以下であれば確定申告不要

青色申告のメリット

  • 最大65万円の特別控除(e-Tax利用時)
  • 赤字の3年間繰越
  • 家族への給与を経費計上可能
  • 30万円未満の固定資産を一括経費計上可能

経費計上のポイント

  • 経費率の目安は50%程度
  • 領収書とレシートは7年間保管
  • 事業用と私用が混在する場合は按分が必要

節税戦略

  • iDeCoとふるさと納税を活用
  • 小規模企業共済と経営セーフティ共済に加入
  • 所得800万円~900万円を超えたら法人化を検討

確定申告の準備

  • 会計ソフト(freee、やよい、マネーフォワード)を活用
  • 開業届と青色申告承認申請書を早めに提出
  • 日常的な帳簿付けを習慣化

税金は避けて通れないものですが、正しい知識と計画的な管理により、節税しながら安定したフリーランス生活を送ることができます。特に青色申告は節税効果が高いので、ぜひ活用しましょう。

確定申告や税金について不安がある場合は、税理士に相談することも検討してください。税理士への報酬は経費として計上できますし、専門家のアドバイスにより適切な節税対策が可能になります。

IT転職の完全ガイド【未経験からエンジニアへ】ITエンジニアのスキルアップ戦略【学習と成長】も合わせてご覧いただき、フリーランスエンジニアとしてのキャリアを充実させていきましょう。

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